精解 神の詩第六巻より抜粋
何か一つのことに集中して愛する情熱を、サンスクリット語で「バーヴァ」といいます。
例えば、車に夢中の子供に、車の玩具とゾウのぬいぐるみをプレゼントしても、真っ先に車を手にして遊び、ぬいぐるみには目もくれないでしょう。これは車に対するバーヴァです。
一つのことに、夢中になって人生を使い、全財産を費やす人もたくさんいます。これもバーヴァに裏打ちされた行動です。
霊的進化の道を確固たる気持ちで歩み、真我を探求していく上で、バーヴァは必要不可欠なものになります。瞑想でバーヴァは重要な役割を果たすからです。
残念なことに多くの人々のバーヴァは、神ではなく、外側の世界の事象に向けられています。
でも、外側の世界の儚いものにバーヴァを向けても、いつかは去っていきます。もちろん、そこから得ることが多いのも確かです。
しかしながら、唯一永遠無限に魂と共に残るものは、神であり、人が全力でバーヴァを向けるべき唯一の対象です。
神を求め、神に自らを明け渡すバーヴァは、霊的渇望が強まった時に、心の奥から自然に生まれてくるものです。
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